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2009年1月26日 (月)

いまをどう生きるのか

先週の24日土曜日に東京に行ってきました。
月刊致知創刊30周年 新春特別(出版記念)講演を聞く為にです。
著書『いまをどう生きるのか』は、昨年のクリスマスの日に出版された
五木寛之さんと松原泰道さんの対談本です。
この本は、この大混迷の時代の中を、本のタイトル通り、どう生きれば良いかと言う事を
深い洞察と大きなスケールで、しかも、簡単な言葉で綴られた不朽の名作であると思います。是非、是非、お読みください。

もちろん皆様もご存知の通り五木寛之さんは、昭和7年生まれの著名な作家であり、
松原泰道さんは明治40年生まれの101歳になられた臨済宗のお坊様です。
松原さんの著書「般若心経入門」は、私も20程前に購入し今ももちろん大切にしている、とても解り易く生き方を説く、約半世紀前に出版され今も売れ続けるこれまた大ベストセラーの名作です。

講演会は、先ず松原泰道さんが1時間お話をされ、その後、五木寛之さんが
1時間30分お話をされました。出版記念講演ですので著書の内容に沿ったお話が
主体でしたが、出来る限り著書に無いお話を紡ぎ出してみたいと思います。
ただ、お話をされたお二人の本来の趣旨と外れてしまっているかもしれないという
おそれのある事を予めご了解ください。

松原泰道さんは、先ず御自分が後期ではなく、末期高齢者であるとご紹介され
1,000人集まった聴衆を笑わせてくださいました。
お話に「帰る時、来た時よりも美しく」というタイトルを付けられていました。
101歳になられたお体は自由が利かず、今出来る事は、読み、書き、話す事。
松原さんは今できる説法により、人の心に灯りをともす事が自分の使命であり
喜びであり、その為に勉強し続けたいと言われました。
このお話の中で何度も紹介されたお言葉は、今年最初のおたまはん日和でも紹介しました“大学”の次の言葉です。
「まことに日に新たに、日日に新たに、又た日に新たなり。
毎日をかけがえのない一日として生きる事。そして、逆境の時の生き方が
その人の人生を決める。
戦中に首相や外務大臣を務めた広田弘毅の逆境の時詠んだ歌、
“風車、風が吹くまで昼寝かな”を紹介され、人生の中で待つ姿勢の大切についても
解り易くお話をされました。
松原さんのお話で一貫して言われたのは、“真心を込めて生きる”と言う事でした。

五木寛之さんのお話は、今世界が直面している危機について、如何に捉え、どう生きて
いくべきなのかと言う事を、時節がら米国オバマ大統領の就任についての話を織り交ぜ
ながらされていました。
今世界が直面しているこの危機は、100年に一度というような小さなものではなく、
ルネッサンス以来、だから500年に一度のとてつもない規模の危機であるとの事です。
またこの危機は、精神要素から生まれたものであると言う事。
米国の危機の責任の半分は日本にあると思わねばいけないかもしれない。
そして、今からまだまだ何が起こるか分からないという覚悟も必要であると怖い事を言われていたと思います。
その責任という事について、戦後60年以上たちながら我ら日本人は、米国の根本精神
知らずに、知ろうとせずに歩んで来たのではないかと投げ掛けられました
米国に戦争に負けたのは、精神で負けたのではなく、科学と技術と物質力に負けたのであり、米国は神のない物質至上の国であると勘違いしているのではないかと。
オバマ大統領の就任式では、全ての大統領がする様に、聖書に手を置き大統領の就任を国民にではなく、神様に誓いを立てるという事実があります。
この事実に日本人の多くは、気づいていない。もしくは、気づこうとしていないのではないか。日本のマスコミ(テレビ)も何故かあえてその聖書に手置く所を放映しない様にしているのではないかと海外の番組と比較して感じられたそうです。
米国の全ての紙幣、硬貨には、“IN GOD WE TRUST”と書かれてあります。
その意味は、神の名において保証すると言う事です。日本の紙幣には、日本銀行と
書かれてあり、銀行の保証で発行されているものです。
私も驚きです。紙幣に神の名においてと書かれている事を知らずにいました。
オバマ大統領の演説でも最後に、GOD BLESS YOU and GOD BLESS THE UNIETED STATES OF AMERICA と神の祝福をと言って締め括られているのです。これは、決まり文句です。
決まり文句であるから余計に大切なことであると認識すべき事実なのです。
私も英字新聞のオバマ大統領の就任演説文章を確認してみますと“GOD”と言う言葉が5回使われています。信仰についての話もあります。日本の首相の就任演説に神やら信仰等という言葉を聞けるでしょうか。
米国という国の根底は、深い深いキリスト教の精神で出来上がっていると言う事実を教えられ、そして、今回の危機は、そのキリスト教神の信頼と教え、そして、怖れを忘れてしまった事が原因であると五木さんの話は続きます。

明治維新以来、今迄日本は、西洋に追いつけ追い越せを掲げ、和魂洋才と叫び進んで来ましたが無魂洋才になってしまっているのではないか。
司馬遼太郎さんの名著「坂の上の雲」をマスコミは、近代化の応援歌等と捉え吹聴していますが、司馬さんは悲しい思いをされているとの話もされていました。
もし、坂の上の“花”であれば、坂の上に行けば花は掴めるでしょう。
でも、坂の上にあるのは“花”ではなく“雲”なのです。
絶対実現しない夢と言う意味もあるではないですかと言う事なのでしょう。
日本は明治という時代を貧しく、そして、列強と戦争をしながら沢山の命を、
本当に沢山の命を犠牲にして進んできたのであるという事を教えてもらいました。
沢山の命の犠牲とその悲しみを正岡子規の歌「生きて帰れ、露の命と言いながら」
で覚えておこうと思います。
近代化の時代を“躁”の時代ととらえ、今は“鬱”の時代に入ったと五木さんは言われます。
本日最後は、この鬱の時代に如何に生きるかの話をまとめて締め括りたいと思います。

今年に入り、朝日新聞の一面の大見出しに「自殺者10年連続で3万人を超える」と出ていたそうです。新聞の一面の大見出しに自殺と言う事が載るのは、歴史的にみて今迄無かった事の様です。この様なる迂遠の世界にあって如何に生きるべきか、
それを『萎える』という言葉で、金沢の兼六園の木々の雪吊りを例に話をされました。
雪吊りをするのは、強い、硬い、曲がらない木なのです。
夜の兼六園を歩いていると、時折、バキッと木の折れる音がするそうです。
強く硬い曲がる事が出来ない木だから、雪の重みで折れてしまうのです。
柳の様な、萎える木には雪吊りもいらないし、折れる事もありません。
萎えること、そして、悲しいときにはおもいっきり涙を流し悲しむこと。
“鬱”の時代に生きるには、その萎えると言う事が必要ではないかと、五木寛之さんは、
優しく優しくお話をされました。


長々とまとまりがつかず済みません。
最後に著書『いまをどう生きるのか』致知出版社をもう一度心より推薦し
本日のおたまはん日和を締めくくります。
ありがとうございます。
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2009年1月19日 (月)

5時46分お寺の鐘が鳴る

1月17日土曜日の朝のランニングは、通常より少し遅く家を出ました。
揖保川沿いの名寺 臨済宗、龍門寺の鐘堂の真横を通り過ぎるまさにその瞬間
お寺の“鐘”がなりました。時計を見ると5時46分丁度です。
そして、続いて数回鐘が鳴りました。
神戸大震災の被災者への慰霊と追悼の鐘です。

私は、中学高校を芦屋で過ごし、学校も芦屋の学校でお世話になりました。
神戸淡路大震災があった時は、私は神戸市垂水区に住んでいました。
私の寝ていた部屋は大きな家具が沢山あり、私のいつも寝ている所は、
箪笥がドカンと飛んで落ちて来ていました。
私は幸運にも姫路方面で新年会があり外泊していた為怪我ひとつせずに済みました。
その地震の朝に神戸で大きな被害が出ているらしいと言う事を知り、直に家に電話を
すると偶然繋がり家族の無事を知り、姫路から何時間もかけて帰宅しました。
大きな大きな真黒な煙が延々と空を埋め尽くし続けた神戸の長田鷹取の大きな火災。
阪神高速道路がなぎ倒されるなど、当時の光景がまざまざと思い出されます。
母校の県立芦屋高校は、古い本館が崩れました。多くの友人が家族を失っています。

14年たった今、地震の事は記憶の中に蓋をしてしまっていたはずですが、
思いもかけず真っ暗な静まり返る早朝に真横で思わず鳴ったお寺の鐘の音が
心の扉を開き自然に神戸の方角に向い素直に手を合わさせてくれました。

いつも何か問題が起きたら感謝の気持ちで受け止めましょうと偉そうに言っていますが、あのような地震がまた起きた時、本当にそんな気持ちで受け止めらるかどうかわかりません。
そんな事を思った時、ふと、ガザの悲惨を思い出しました。
年末から続く中東のガザの悲惨は、攻撃が止まり今静まり返っていると夕方のラジオ報道が伝えています。平和な世の中でありたいと願うのは万人共通の思いのはずです。
1月20日米国の新大統領となるオバマ氏は、就任式で元大統領リンカーンが実際に使った聖書に手をおいて宣誓をするそうです。この就任式の演説に世界から大きな期待が寄せられています。有色人種が米国大統領になったのも、現在の世界的な危機の賜物であると言われています。奴隷解放を行ったリンカーンにならい、オバマ新大統領が世界平和に大きな力と成ってくれることを切に祈ります。

危機が、より良い世界を創るきっかけとなるんだと信じて生きて行こうと思います。
危機が、大きければ大きいほど、より大きな幸福のチャンスでると信じて生きて行こうと
思います。

最後に嬉しい事がありましたので紹介させて頂きます。

先ほど、東井義雄先生の“「こころ」の教え”を読んでいると、
敬愛する友人から書籍の贈り物が宅配便で届きました。
その書籍は、洪自誠著の“菜根譚”ディスカバー出版 です。
この本の裏表紙に書いてある著書の紹介文をそのまま転記します。

   「人に菜根を咬みえば、すなわち百事なすべし」
   (堅い菜根をかみしめるように、苦しい境遇に耐えることが出来れば
   人は多くの事を成し遂げられる)という言葉に由来する。
   噛み締めて味わうべき人生訓の書と言う意味である。

ありがたきことです。感謝です。
まさに論語の『朋あり、遠方より来る、亦た楽しからずや。』の“ここち”であります。

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
 
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2009年1月12日 (月)

資本主義の終焉といわれるが・・・

アメリカのサブプライムローンの破綻に端を発し爆発的に拡大した金融危機は、
世界を呑み込み計り知れない影響を及ぼしている。
新年早々東京で開かれた勉強会に参加し、著名な先生のお話からも、国内においても
企業業績や経済状況の深刻さを改めて認識させて頂きました。
またその先生によれば、今起きている事はまだまだ序曲であり、この2月から6月の間に、途轍もなく大きな地震(経済上の)が“ドカン”と起きると言う事。
大切なことは、何が起きてもパニックにならない様に覚悟をしておく事だと説かれて
いました。
この様な先行きの情勢が全く見えない中、色々な所や雑誌などで年明けから
『資本主義の終焉』と言う言葉を頻繁に目にし、聞くようになりました。
私には、その資本主義の終焉という深い意味は良く解りませんが、ただ思う事は、
現在の資本主義が拝金主義を容認し、制度や法制が追い付かない中で、貪欲な人たちがITを駆使してやりたい放題、横暴を繰り返し続けていると言う事です。
そしてそれを食い止める事が出来ないのが今の世界の政治だと言う事です。
この様な情勢の中で、我らの日本と言う国が世界に果たすべき役割を認識して
日本人が古来から大切にして来た勤勉・正直・親切・謙虚・素直・感謝といった徳や
『和』と言うものをもって世界を導く国にならねばならぬと説く人が出てこられています。
愛読する月刊致知の2月号の特集は、『富国有徳への道』です。
小渕首相が、所信表明や国会の施政方針演説で言われたこの『富国有徳』を提唱したのが静岡文化大学の川勝平太学長です。
まさにこの『富国有徳』と言う考えこそ、日本人の本来の生き方である自然との調和、
宇宙の摂理にかなった生き方であり、この得意技を上手に世界に示して行こうという
考えなのです。御一読をお勧めします。
           http://www.chichi-yasuoka.com/  (株)致知出版社
私ごときが世界で果たすべき日本の役割などと言ってもどうなる事ではありませんが、
会社を経営する者として、この100年に一度と言われる危機に遭遇したことを
この上も無いチャンスと捉え、如何に生き、如何に会社の経営を行うか、
そして仕事を通して何をなすべきかという自分の確固とした哲学を創っていきたいと
思います。
最後に、同じく月刊致知2月号の松原泰道老師の巻頭の言葉『看却下』の締めの言葉をそのまま紹介させて頂き締め括ります。この禅の説く生きがいこそ、私達の実践し続けたい道であると思います。
禅の説く生きがいというのは、少しでも人様の役に立つことであり、
 そのことを通して自分の人生、他人の人生を豊かにしていくことです。
 自分に与えられた役割を自覚して、自分のための自利と、他人のための利他とが
 一つになっていくような仕事、人生をぜひ目指していきたいものです。」
ありがとうございます。
                 藤橋家homepage  http://fujihashiya.com/

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2009年1月 2日 (金)

お陰様で穏やかな平和な新年の幕開けに感謝

新年明けましておめでとうございます。
お陰様で穏やかに平和な新年を迎えさせて頂いております。

元旦は毎年11時から網干市民センターで開催される西姫路新年交礼会
に参加し、国・県・市の議員や官公庁や市長をはじめ市役所の役員、
そして、各界・会社の代表者が200人以上集い、新年の挨拶をさせて頂き、
厳かに新年のお祝いをしました。

新年の始まる年頭にあたり、先ず意気を新たにし今年の目標を掲げます。

『強い信念をもち、積極的精神を貫きます。
 そして、この平成21年を我社の基礎を築き一気に駆け上がる年と致します。』

昨年の年頭に掲げた言葉が、
『我社の興廃は、この一年に在り、各員一層奮励努力せよ。』でした。
この言葉は、日露戦争日本海海戦に際し、東郷平八郎が大勝利を期して掲げた
参謀秋山真之が作った言葉を頂戴したものです。
昨年の大激動の世の中でも、全従業員が会社の強い基盤作りに注力してまいりました。
今年は、平成18年の当社第51期目から進めている第2創業の基礎作りを更に進め、
一気に駆け上がる年とします。
その為に、自らの理念・目標を、自分の潜在意識・潜在勢力に到達する位までの信念と
するよう常に魂を燃やし、そして、わが身に降りかかる事柄は、すべてこれを天の命として慎んでお受けするという心、言い換えれば、いかなる事も感謝の気持ちで受け止め、
人生は全て旨く行くように出来ていると信じ行動する積極的精神をもって果敢に挑戦して参ります。

最後に、四書五経一日一言(渡部昇一編)の元旦の言葉を紹介して年初の
おたまはん日和を締めくくります。
「日々新たなり」
まことに新たに、日日に新たに、又た日に新たなり。(大学・伝二章)
これは、殷の湯王が洗面器に刻んだ銘だと言われています。
湯王は、毎日顔を洗う時に、「日に新たに、日日に新たに」と
心に刻み付けたという範としたい話です。
『強い信念をもち、積極的精神を貫きます。
 そして、この平成21年を弊社の基礎を築き一気に駆け上がる年と致します。』
毎日、日々新たに新鮮な気持ちで迎え、
今年の年頭の辞を胸に一気に駆け上がってまいりたいと存じます。

益々のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございます。
        藤橋家homepage   http://www.fujihashiya.com/

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